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協賛金はいくらでお願いする? 少年サッカーの「スポンサープラン表」の作り方【金額例つき】

協賛金はいくらでお願いする? 少年サッカーの「スポンサープラン表」の作り方【金額例つき】

「協賛のお願い、いくらって言えばいいんだろう」

スポンサー集めを始めたチームが、最初に固まってしまうのがこの質問です。高すぎたら断られる。安すぎたらチームの足しにならないし、あとから上げにくい。だから金額の話になると急に歯切れが悪くなって、「おいくらでも……」と言ってしまう。実はこれ、企業側をいちばん困らせる答えです。

言われた企業は、相場も分からないまま金額を決めさせられることになります。「1万円じゃ失礼かな」「10万円は出しすぎかな」と悩んだ末に、「ちょっと社内で検討します」——そして返事は来ない。金額を曖昧にしたせいで、せっかくの好意が行き場を失うのです。

答えはシンプルで、聞かれる前に「プラン表」を用意しておくこと。飲食店にメニューがあるように、チームの協賛にも「この金額で、これをお返しします」という一覧表があれば、企業は自分で選べます。この記事では、地域のサッカーチームがそのまま使える協賛プラン表の作り方を、金額例つきでお伝えします。

金額を決めておかないと、協賛は「単発のご祝儀」で終わる

プラン表を作る意味は、「金額を言いやすくなる」だけではありません。

金額と見返りが決まっていないままもらった協賛は、企業から見ると「寄付」や「ご祝儀」になります。ご祝儀は一回きりが基本です。翌年もう一度お願いする理由がチーム側にもなく、「去年もいただいたのにまた……」と言い出せないまま、自然消滅する。心当たりのあるチームは多いはずです。

一方、プラン表があると、協賛は「年間契約のある取引」に変わります。

  • 金額の根拠が示せる:「年間3万円で、HPロゴ掲載とSNS紹介がセットです」と説明できる
  • 更新の話がしやすい:年度の切り替わりに「来年度も同じプランでお願いできますか」と自然に聞ける
  • 不公平感が出ない:A社は2万円、B社は5万円で同じ扱い……という気まずさを防げる

とくに3つ目は見落とされがちです。スポンサーが2社、3社と増えてきたとき、金額と特典の対応が決まっていないと、必ず「あの会社はいくら出しているのか」問題が起きます。プラン表は、企業への説明資料であると同時に、チームを守るルールブックでもあるのです。

相場感:地域の少年・少女チームなら「年1万〜10万円」で組む

まず、金額のものさしを持ちましょう。プロクラブの話ではなく、地域の少年団・クラブチームの現実的なレンジです。

結論から言うと、年間1万円〜10万円の間に3プランを置くのが基本形です。

  • 入口のプラン:年1万円前後——個人商店や知り合いの会社が「応援の気持ちで」出せる金額。ここが高いと最初の1社が生まれません
  • 中心のプラン:年3万円前後——月に直すと2,500円。地域の会社が広告宣伝費として無理なく決裁できるライン。いちばん選ばれる想定で設計します
  • 上位のプラン:年5万〜10万円——ユニフォームや横断幕など「モノに名前が入る」特典を付ける枠。地元の有力企業や、卒団生の保護者の会社など、関係の深い相手向け

「たった1万円からでいいの?」と思うかもしれません。でも、思い出してください。スポンサー集めの最大の壁は金額の高さではなく、最初の1社が決まらないことです。入口のハードルを下げて社数を増やし、翌年以降に上のプランへ案内する。この順番のほうが、結果的に集まる総額は大きくなります。

なお、金額はチームの規模や地域によって調整してかまいません。大事なのは絶対額よりも、「安い・普通・高い」の3段階があることです。

プランは3段階。「ブロンズ・シルバー・ゴールド」の作り方

プランの数は3つがベストです。1つだと選択肢がなく、5つ以上だと選べなくなる。人は3つ並ぶと真ん中を選びやすい——いわゆる松竹梅の心理も働きます。

そのまま使える例を載せます。名称はブロンズ・シルバー・ゴールドでも、地域名を付けても構いません。

ブロンズプラン(年10,000円)

  • HPのスポンサー紹介ページにロゴ・会社名・リンクを掲載
  • 協賛決定時にSNSで紹介投稿(1回)

シルバープラン(年30,000円)

  • ブロンズの内容すべて
  • HPトップページにもロゴを掲載
  • SNSでの紹介投稿を年3回(決定時・年度始め・大会報告時など)
  • 会社の紹介文・応援メッセージを添えて掲載

ゴールドプラン(年50,000円〜)

  • シルバーの内容すべて
  • 練習着・ベンチコートなどへのロゴプリント、または会場に掲げる横断幕(製作費は別途か込みかを明記)
  • 大会レポート記事内で「協賛:○○社」としてクレジット
  • チーム便り・卒団式など行事での紹介

ポイントは、下のプランの内容を上のプランがすべて含む「積み上げ式」にすることです。差分が一目で分かり、「あと2万円でここまで増えるなら」と上のプランを選ぶ理由になります。

もうひとつ、金額の枠とは別に「モノ・サービス協賛」の受け皿も書き添えておきましょう。「ボール・ドリンクなどの現物提供、印刷物の協力なども歓迎します」の一文があるだけで、現金は難しいけれど応援したい、という会社を取りこぼさずにすみます。

特典は「チームの手間が小さく、企業の見返りが大きい」ものから選ぶ

プラン表づくりで悩むのが「何を特典にするか」です。選ぶ基準はひとつ。チーム側のコストが小さく、企業側のメリットが大きいものから順に入れることです。

その筆頭が、HPへの掲載です。スポンサー紹介ページにロゴとリンクを載せるのは、一度作ってしまえばチームの手間はほぼゼロ。それでいて企業には「地域の人の目に触れ続ける宣伝の場」という、確かな見返りになります。だからこそ、HP掲載は全プラン共通の土台に置くのです。

  • 手間が小さく効果が大きい:HPロゴ掲載・リンク、SNS紹介投稿、大会レポートでのクレジット
  • 手間・費用はかかるが訴求力が強い:ユニフォームや練習着へのプリント、横断幕、のぼり
  • 気持ちは伝わるが乱発しない:感謝状、卒団式での紹介、記念写真の贈呈

逆に注意したいのは、安いプランに「モノ」の特典を入れないこと。たとえば1万円のプランにユニフォームのロゴプリントを入れてしまうと、プリント代で協賛金が消えます。モノに名前が入る特典は、上位プランだけの特別な見返りに取っておく。これが崩れないプラン表のコツです。

特典の中身に迷ったら、企業が協賛に求めるもの——露出・地域貢献のイメージ・地域とのつながり——に立ち返ってください。詳しくは以前の記事で解説しています。

関連記事:スポンサーは「お金」だけで集まらない。地域の企業に応援されるサッカーチームが、HPでやっていること

プラン表はHPに載せて、はじめて「営業ツール」になる

作ったプラン表は、紙の資料にしまい込まず、HPの「協賛募集ページ」として公開しましょう。載せる内容は次の5点です。

  • チームの紹介と協賛のお願い:どんなチームで、何のために協賛を募るのか(遠征費・用具費など使い道を正直に)
  • プラン表:金額と特典の一覧。この記事の3段階をそのまま
  • 掲載イメージ:実際のスポンサー紹介ページへのリンク。「御社もこう紹介されます」が一目で伝わる
  • モノ・サービス協賛の案内:現金以外の応援方法もあること
  • 問い合わせ先:問い合わせフォームやLINEへの導線

公開しておくと、営業の流れが変わります。声をかけるとき、長い説明の代わりに「詳しくはこのページにまとまっています」とURLをひとつ送るだけでよくなる。企業側は自分のペースで検討でき、社内で回覧もできる。面談の前に金額もメリットも伝わっている状態が作れるのです。

さらに、募集ページは「待ちの営業」もしてくれます。「地域 少年サッカー 協賛」と探してたどり着く企業は多くありませんが、保護者や卒団生の関係者がページを見て「うちの会社でやろうか」と言ってくれるケースは、実際にあります。窓口が開いていなければ、この申し出は生まれません。

声のかけ方や依頼文の書き方は、実践編の2本にまとめています。プラン表とセットで使ってください。

関連記事:スポンサー獲得の実践ガイド。「最初の1社」はこう見つけて、こうお願いする

関連記事:「協賛のお願い」が言い出せない——地元企業に届くスポンサー依頼文の書き方

やりがちなNG3つ——安売り・盛りすぎ・言い値

最後に、プラン表づくりで実際によくある失敗を3つ挙げておきます。

NG①:遠慮して安くしすぎる。「地域の会社に悪いから」と全プランを数千円にしてしまうと、集まっても運営の足しにならず、企業側もかえって「本気の取り組みではないのかな」と感じます。年1万円は、地域の会社にとって決して非常識な金額ではありません。堂々と提示しましょう。

NG②:特典を盛りすぎる。「SNS投稿月2回、行事にご招待、報告書を毎月郵送……」と約束を積み上げると、シーズンが忙しくなった瞬間に守れなくなります。特典は、忙しい時期でも確実に実行できる量まで削るのが誠実です。約束を1つ破るほうが、特典が1つ少ないより信頼を失います。

NG③:相手によって言い値を変える。「あの社長は羽振りがいいから多めに」とその場で金額を変えると、いずれ必ず企業同士で話が食い違い、両方の信頼を失います。金額を変えたいなら、プランという「公開されたルール」の中で選んでもらう。例外を作らないことが、長く続く協賛関係の土台です。

まとめ:金額を決めることは、応援を「続く形」にすること

この記事のポイントを振り返ります。

  • 金額を曖昧にすると企業は選べない。聞かれる前にプラン表を用意する
  • 相場は年1万〜10万円に3プラン。入口を低く、中心は年3万円前後に置く
  • プランは積み上げ式の3段階。下位の特典を上位がすべて含む形にする
  • 特典はチームの手間が小さく企業の見返りが大きい順。HP掲載が全プランの土台
  • モノ・サービス協賛の受け皿も忘れずに。現金以外の応援も取りこぼさない
  • プラン表はHPの協賛募集ページとして公開。URLひとつが営業資料になる

金額の話は、つい後回しにしたくなります。でも、金額と見返りをはっきりさせることは、がめついことではありません。企業の応援を一回きりのご祝儀で終わらせず、毎年続く関係に変えるための、チーム側の誠実な準備です。

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